一人情シスで社内AIチャットボット導入なんて無理、と感じていませんか?
この記事では、経営管理15年・2児の父であるわたしが、
- 一人情シスでも回る導入工数の目安
- 社内向けAIチャットボット3選の比較
- 総務・人事との分業モデルと失敗回避のコツ
を、小学生にも分かる言葉でまとめました。
それでは早速見ていきましょう。
一人情シスが社内AIチャットボットを導入すべき理由
一人情シスの「問い合わせ疲れ」は限界に近い
わたしも経営管理の仕事の中で、情シスを兼務していた時期があります。
メール・電話・チャット・口頭相談が一日じゅう続き、「今日は何も進まなかったな」と感じることが本当に多かったです。
一人情シスの典型的な1日は、こんなイメージではないでしょうか。
- パスワードリセット
- アカウント権限の確認
- PCが遅い・プリンタが出ない・VPNがつながらない
- 新入社員向けの設定問い合わせ
- SaaSのアカウント追加依頼
どれも1件あたりは数分〜10分程度ですが、件数が多いと1日の半分以上が「同じような質問への対応」で消えてしまいます。
AIチャットボットは、この中でもパターン化しやすい質問を肩代わりしてくれます。
すべてを自動化することはできませんが、「繰り返し質問」から順に減らしていくことで、情シスの時間と気力にかなり余裕が生まれます。
AIチャットボットで実際に減らせる仕事と減らせない仕事
減らせる仕事の例:
- 「Wi-Fiのパスワードはどこ?」
- 「勤怠システムのURLは?」
- 「経費精算のマニュアルはどこにありますか?」
- 「新しいPCの初期設定マニュアルを教えて」
減らしにくい仕事の例:
- 「PCがたまにフリーズするけど原因が分からない」
- 「新しい業務フローを一緒に考えてほしい」
- 「このSaaSとあのSaaSをどう連携させるか相談したい」
AIチャットボット導入の目的は、「情シスをロボットに置き換える」ことではありません。
単純な問い合わせを減らして、情シスがもっと価値の高い相談に時間を使えるようにすることです。
残業削減が「家族との時間」にどう効くか
わたし自身、子どもが小さい時期に、夜のシステムトラブルで呼び出されることが何度かありました。
夕食の途中でPCを開き、「ごめん、ちょっと仕事」と子どもに声をかけるあの感じは、何度経験しても慣れません。
もしAIチャットボットで、
- 夜間の「パスワード教えて」「マニュアルどこ?」レベルの問い合わせが減る
- 一部の障害対応も、一次切り分けまで自動で進む
こうした仕組みができれば、残業時間が月に数時間〜十数時間レベルで減る会社は多いと思います。
残業1時間が減ると、
- 子どもと一緒にご飯を食べられる日が増える
- お風呂や寝かしつけをゆっくりできる
- 自分の睡眠時間も削られず、翌日のパフォーマンスも上がる
これは、単なる「労務コスト削減」以上の価値です。
一人情シス自身の生活を守るためにも、社内AIチャットボットは前向きに検討する価値があると感じています。

問い合わせ対応に追われて、子どもの寝顔しか見られない日が続いたとき、正直このままはまずいと感じました。AIチャットボットは、その状況を変える一つのきっかけになります。
社内AIチャットボット導入工数のリアルと見積もり方
導入前に洗い出すべき「問い合わせリスト」
工数を見積もる前に、まずやることは**「どんな問い合わせが来ているかの棚卸し」**です。
やり方はシンプルです。
- 直近1〜2か月分のメール・チャット・チケットをざっと集める
- 「テーマ別」にざっくり分類する
- パスワード関連
- 勤怠・経費システム関連
- ソフトウェア・ハードウェア障害
- アカウント申請・権限変更
- 「よくある質問ベスト20」を出してみる
この「ベスト20」が、そのままAIチャットボットの初期FAQ候補になります。
一人情シスだと、この棚卸しだけで半日〜1日仕事になることもあります。
ただ、ここをサボると「スカスカのチャットボット」が出来上がってしまい、社員に使ってもらえません。
導入フェーズ・構築フェーズ・運用フェーズの工数感
わたしの経験や、周りの事例を整理すると、一人情シス+総務・人事の一部協力で動かした場合、おおよそ次のイメージです。
- 導入フェーズ(ツール選定・契約)
- 情報収集・比較表作成:8〜16時間
- ベンダー打ち合わせ・見積り調整:4〜8時間
- 社内説明・稟議作成:8〜12時間
- 構築フェーズ(FAQ整備・シナリオ設定)
- 問い合わせ棚卸し・FAQドラフト作成:8〜16時間
- ベンダーとの設定ワークショップ:4〜8時間
- 社内での試験運用・修正:8〜16時間
- 運用フェーズ
- ログ確認・FAQの見直し:1〜2時間/週
- 月次の簡易レポート作成:2〜3時間/月
もちろん会社の規模やツールによって変わりますが、**「選定1〜2週 / 構築2〜3週 / 週1〜2時間の運用」**が、一人情シスでも現実的に回しやすいラインです。
一人情シスでも回るスケジュール例(4〜8週間モデル)
例として、8週間モデルをイメージしてみます。
- 1〜2週目:情報収集・比較表作成・ベンダー面談
- 3〜4週目:社内合意形成・稟議・契約
- 5週目:問い合わせ棚卸し・FAQドラフトづくり
- 6〜7週目:ベンダーと一緒に設定・試験運用
- 8週目:正式リリース・社内告知
一人情シスでも、このくらいに分解すると「これなら何とかいけそうだ」と感じやすくなります。
一人情シスでも運用しやすい社内AIチャットボット3選
ここからは、具体的なサービスを3つだけ紹介します。
どれも「社内向けFAQ」に強みがあり、一人情シスでも比較的回しやすいタイプです。
| サービス名 | 想定月額価格帯 | 特徴 | コスパ(💰) | 実用性(🔧) | 家族対応(👨👩👧👦) | 向いている会社規模 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| HiTTO | 10〜20万円前後〜 | 社内FAQ特化。人事・総務・情シスを横断して対応しやすい | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | 社員数100〜1,000名 |
| OfficeBot | 5〜15万円前後〜 | TeamsやLINE WORKSなど既存チャットと連携しやすい | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | 社員数50〜1,000名 |
| ChatPlus | 1〜5万円前後〜 | Webチャット中心。社外・社内両方で小さく試しやすい | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 社員数10〜300名 |
HiTTO:社内FAQ特化の本命候補
- 商品基本情報
- 特徴:社内向けFAQチャットボットに特化。人事・総務・情シスの問い合わせをまとめてカバーしやすい設計。
- 価格帯:月額 10〜20万円前後〜(想定)
- 3軸評価
- コスパ:★★★☆☆
- 実用性:★★★★★
- 家族対応:★★★★★
- 実体験イメージ
わたしが似たタイプの社内FAQボットを使ったとき、人事・総務・情シスの問い合わせ窓口を一本化できたのは大きかったです。
「これは情シス?総務?」と迷う質問も、まずボットに投げてもらえるので、夜間や休みの日に個人宛で連絡が来る回数が目に見えて減りました。 - メリット・デメリット
- メリット:
- 社内FAQに特化しているので、初期設定の型が分かりやすい
- 管理画面が非エンジニア向けで、一人情シス+総務でも運用しやすい
- デメリット:
- 月額費用はやや高め。社員数が少ないと、コスパは慎重に検討が必要
- FAQのメンテナンスをサボると、「昔の情報を答えるボット」になるリスク
- メリット:
- こんな人におすすめ
- 社員数100人以上で、総務・人事・情シスそれぞれに問い合わせが多い会社
- 最初から「社内FAQをちゃんと整備する気がある」一人情シス
OfficeBot:既存チャットに溶け込む「現場なじみ型」
- 商品基本情報
- 特徴:Teams や LINE WORKS など、既存のチャットツールと連携しやすい社内ボット。
- 価格帯:月額 5〜15万円前後〜(想定)
- 3軸評価
- コスパ:★★★★☆
- 実用性:★★★★☆
- 家族対応:★★★★☆
- 実体験イメージ
わたしの周りでは、「新しいツールを増やすより、今使っているTeams上で完結したい」という声がとても多いです。
実際、チャットボットを新しいサイトに置くより、社員が毎日使うチャット上に置いた方が利用率は高くなりやすいと感じます。 - メリット・デメリット
- メリット:
- 社員がすでに使い慣れているチャットツールに組み込める
- ITリテラシーが高くない社員でも、違和感なく使い始められる
- デメリット:
- TeamsやLINE WORKSなど、前提となる基盤が整っていない会社には向かない
- チャット画面だけだと、長いマニュアル類の閲覧性には工夫が必要
- メリット:
- こんな人におすすめ
- 社内でTeamsやLINE WORKSが当たり前に使われている会社
- 新しいポータルを作る余裕がなく、まずは「今ある場所」にボットを置きたい一人情シス
ChatPlus:小さく始めたい会社向けエントリー候補
- 商品基本情報
- 特徴:Webサイト向けチャットボットが中心だが、社内向けにも応用しやすい柔軟なSaaS。
- 価格帯:月額 1〜5万円前後〜(想定)
- 3軸評価
- コスパ:★★★★★
- 実用性:★★★☆☆
- 家族対応:★★★☆☆
- 実体験イメージ
わたしが中小企業の相談を受けるとき、「まずは月数万円以内で試したい」という声が多いです。
高機能ツールをいきなり入れるより、安めのツールで『社内FAQを作る習慣』を固める方が、長い目ではうまくいくケースも見てきました。 - メリット・デメリット
- メリット:
- 初期費用・月額ともに抑えやすく、試験導入向き
- 社外向けチャットボットとの兼用も検討できる
- デメリット:
- 社内FAQ特化ツールほどのテンプレート・ナレッジはない
- 一人情シス側に「どう設計するか」の工夫が求められる
- メリット:
- こんな人におすすめ
- まずは小さく、月数万円レベルで試してみたい中小企業
- 社外向けチャットボットもそのうち検討したい会社
情シスだけで抱え込まないための「総務・人事」との分業モデル
モデル1:情シス主導+総務・人事がFAQオーナーになる形
- 情シス:
- ツール選定・セキュリティ確認・権限設計
- 総務・人事:
- 自分たちの領域のFAQを作成・更新
- 社員への周知・使い方のレクチャー
このモデルのポイントは、「コンテンツの責任者」を情シス以外に置くことです。
情シスが「仕組み」を支え、総務・人事が「中身」を育てるイメージです。
モデル2:総務・人事主導で、情シスがセキュリティ番になる形
- 総務・人事:
- 導入の旗振り役、社内説明、FAQ整備
- 情シス:
- アカウント管理・アクセス権限・ログ確認などの安全面
この形は、人事・総務マターの問い合わせが多い会社と相性が良いです。
情シスのリソースが特に厳しいときは、「セキュリティ番長」に徹してもらうやり方も現実的です。
モデル3:事業部主導+情シス・管理部門がガードレールを敷く形
- 事業部(現場):
- 自部署の問い合わせを自分たちで整理・FAQ化
- 情シス・経営管理:
- 全体のルール・セキュリティ・コスト管理
現場にボールを投げる分、最初の調整は大変ですが、うまく回ると**「自分たちでボットを育てる文化」**が根づきます。
一人情シスがやりがちな失敗パターンと、夜間対応を減らすコツ
「FAQがスカスカなのにリリース」して信用を失う
よくあるのが、「とりあえず動く状態になったからリリースしよう」というパターンです。
FAQの数が少ないまま公開すると、社員は
「聞いても全然返してくれないボットだな」
と感じてしまい、その印象はなかなか消えません。
- 最低でも「よくある質問ベスト20〜30」は入れてからリリース
- 足りない分は「今はここまで答えられます」と正直に書く
この2つを意識するだけで、印象はかなり変わります。
何でも自分でやってしまい、属人化地獄にはまる
一人情シスあるあるですが、「自分がやった方が早い」と感じて、
- FAQ作成
- シナリオ調整
- 社内説明資料づくり
まで全部自分で抱え込んでしまうことがあります。
わたしも経営管理の仕事で、似たことを何度もやってしまいました。
結果として、「その人がいないと回らない仕組み」が増えてしまい、むしろ自由度が下がる、という本末転倒な状況になります。
最初から
- FAQオーナーを各部署に割り当てる
- 「この分類はこの部署が責任を持つ」と決める
ことで、属人化をかなり防げます。
夜間・休日対応ルールを決めずに、家族との衝突を生む
AIチャットボットを導入しても、
- 「緊急時の連絡はどうするのか」
- 「夜間・休日にどこまで対応するのか」
を決めていないと、結局は一人情シスに連絡が集中します。
わたしの家庭でも、子どもの誕生日の夜に障害対応の電話が鳴り、
かなり気まずい空気になったことがあります。
- 緊急レベルの定義(例:全社が仕事できないレベルのみ)
- 夜間・休日は「即対応しない問い合わせ」を明文化
- 社員にもそのルールをきちんと共有
この3つを、AIチャットボット導入とセットで決めておくと、家族との衝突はかなり減らせます。
導入前に確認したいセキュリティ・稟議チェックリスト
最低限押さえたいセキュリティ7項目
- データの保存場所(国内DCか、どの国のクラウドか)
- 通信の暗号化(SSL/TLSなど)
- アクセス権限管理(誰がどこまで見られるか)
- ログの保管期間と閲覧権限
- 個人情報を扱うかどうか、その場合のマスキング方法
- 退職者・異動者のアカウント削除フロー
- ベンダーのインシデント対応体制
これらは、経営管理のリスク管理の観点からも、必ず押さえておきたいポイントです。
稟議で説明すべき「費用対効果」と「リスク」
稟議では、次の3点をシンプルにまとめると通りやすくなります。
- 年間費用:
- 月額×12か月+初期費用
- 効果のイメージ:
- 「問い合わせ対応時間が月◯時間減る → 年間◯時間」
- 「時給◯円換算で、年間◯万円相当のコスト削減」
- リスクと対策:
- 情報漏洩リスクへの対策
- 誤回答によるトラブル時の対応フロー
ここに、「夜間対応が減ることで、管理職や一人情シスのメンタル・健康面のリスクも下がる」という家族視点のひと言を添えると、経営層もイメージしやすくなります。
経営と家族、両方を納得させる導入ストーリー
- 経営にとっては「生産性とリスク管理」
- 社員と家族にとっては「時間と心の余裕」
この両方を満たせるのが、社内AIチャットボットです。
わたし自身、「子どもの寝かしつけをしながら障害対応の電話に出る」生活から少しずつ抜け出せたとき、
仕事のパフォーマンスも、家庭の雰囲気も、どちらもプラスになったと実感しました。
まとめ
- 一人情シスの仕事の多くは、「同じ質問への繰り返し対応」で占められている
- 社内AIチャットボットは、その中でもパターン化しやすい問い合わせを減らすのに向いている
- 導入工数は、「選定1〜2週/構築2〜3週/週1〜2時間の運用」が一つの目安
- HiTTO・OfficeBot・ChatPlus など、社内FAQに強いツールを3軸評価(コスパ・実用性・家族対応)で比較した
- 一人情シスがすべてを抱え込むのではなく、総務・人事・事業部と分業モデルを組むことが成功のカギ
- 導入時は「FAQスカスカでリリース」「属人化」「夜間対応ルールなし」といった失敗パターンに注意
- セキュリティ7項目と、費用対効果+リスクを整理した稟議が通れば、経営と家族の両方にメリットがある投資になる
いきなり高額SaaSを契約するのが不安な場合は、
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から始めるのも一つの選択肢です。

